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魂の叫び

73回目の終戦記念日を明日に控えた今夜
とあるニュースで特集が組まれていました。

人間魚雷・回天で特攻死した塚本太郎少尉が
父が営むスタジオで密かに遺言として録音した
肉声のレコードが残っている、という話です。

無題.png
塚本さん(Googleより)

父よ、母よ、弟よ、妹よ。そして長い間
僕を育んでくれた町よ、学校よ、さようなら。
本当にありがとう。僕はもっともっといつまでも
みんなと一緒に楽しく暮らしたいんだ。
愉快に勉強し、喧嘩したり争ったりしても
心の中ではいつでも手を握りあって――。
しかし僕はこんなにも幸福な家族の一員である前に
日本人であることを忘れてはならないと思うんだ。
日本人、自分の中には三千年の間受け継がれてきた
先祖の息吹が脈打ってるんだ。十二月八日あの瞬間から
我々は、我々青年は、余生のすべてを祖国に捧ぐべき
輝かしき名誉を担ったのだ。余生に費やされるべき
力のすべてをこの決戦の一瞬に捧げよう。
おやじの、おじいさんの、ひいおじいさんの血が叫ぶ
血が叫ぶ。みんなさようなら!元気で征きます。

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『回天』(Googleより)

全文から自分なりに抜粋させていただいたのですが
前半の、家族への想いを淡々と振り返る口調に対し
後半の、国への想いを高々と語る口調が好対照でした。

突撃の前、塚本さんが訪ねてきて握手をしたという方は
『この世とつながったまま、死にたかったんですよ』と
己を鼓舞するかのような、兄の生の声を聞いた弟さんは
『これだけのエネルギーを使わないと死ねなかったのだ』
とインタビューに答えていましたが、その通りだと思う。

狭苦しい操縦席で、21歳の脳裏に最後に浮かんだものは
家族や友達や恋人の顔と声、故郷の景色だったに違いない
なぜならその声は、我々のものと少しも変わらないから。

何のかんの言ったところで、豊かで平和な現在の日本は
多くの犠牲から生まれていることを忘れちゃいけない。
人として、自分の子供に伝える責任があると思っている。

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